« 春の死について | Main | ベージュの絨毯 »

夜明け

眠れなかった夜明け
眠っている妻と子を眺める
向き合って目をつむっている

息子は一歳八か月
真面目くさった顔つきで
はだけた乳房の下側に
ちいさな人差し指を触れている
甘い肌の匂い

俺と似たなら
おまえのほっぺたは
十五や十六になっても
まだ林檎のようだろう
そしてそのことを恥ずかしく
思い煩うことだろう
それを見たい

おはよう
行ってきます
きょうもはやく帰れるといい

|

« 春の死について | Main | ベージュの絨毯 »